中華にしてふわとろオムライス@両国「あゆた」

両国に町中華の未来を見た、はおおげさとしても、この手があったかとは思った。
中華洋食食堂「あゆた」である。
町中華では混在し、カオス要因の一つとなる洋食メニューを
堂々と2枚看板ひとつに仕上げている。
中華と洋食は両立するのだ。
外観もモダンで内装もデコラ張りとは無縁。
こんなの町中華じゃないよと思うかもしれないが、
いや待て、メニューは嘘をつかない。定食もある。
プッシュするのは洋食風のオムライス。
盛りの良さは見た目通りで、
ソースで型くずれせぬよう、しっかりした固形を維持。
姿勢がいいと言うんですかね、それでいて色気も少しあって
柑橘系の匂いが…するわけねぇよ!
少し背伸びしてハイヒールを
履いてみた女子大生って感じがした。
デミグラスソースたっぷりで普通にうまく値段にも納得。
店には客も次々に入っていた。
オヤジの多くはオムライスを頼む。
衰退期にある町中華の、これからのスタイルとして
洋食との合体はある得ると思った。
ABOUT ME
北尾トロ
北尾トロ(きたお・とろ) 1958年、福岡県生まれ。法政大学卒業。裁判傍聴、古書店、狩猟など、体験をベースに執筆するライター。『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』『猟師になりたい!』シリーズなど著書多数。長野県松本市在住。