千登世の最後を見届ける。

町中華探検隊 2016 0827 調布 千登世 アタック

本日は台風の影響により、あいにくの雨。

他にも興味深い町中華もありましたが、マグロさんが前から目をつけていたという千登世に行きました。メンバーは北尾トロ、下関マグロ、吉岡信洋、高橋邦彦。

調布駅の改札で、電車が遅れたトロさんを待っている間、若者2人がマグロさんと僕に声をかけてきた。

「あの~本日よろしくお願いします」
誰もその2人の顔も名前もしらない。LINEに登録されているメンバーでもないという。

変な空気が流れる前に、状況をとっさに理解した吉岡さんが対応。
「本当は、そういうのは断ってるんだけど、今日は特別だからね。」

町中華探検隊の単行本が発売され、いよいよ入隊希望の熱烈なファンが強引に参加をする時代がやってきた…と思われましたが、テント設営のアルバイトで集まった若者でした。

誰がベテランアルバイトリーダーだ!ちょっと仲良くなっちゃったよ!(笑)

ということで、若者たちと笑顔で別れ、千登世へ

店のショーウィンドーといい、店構えといい、理想的な町中華のスタイル。
写真をバシャバシャ撮っていたので、店の中から気難しそうな店長が
こちらをにらんでいたので急いで入店。

店の中もいい雰囲気。

カウンターのメニュー。

この店で美味しいと評判のオムライス、その他に、ちゃんぽん、五目チャーハン、ソース焼きそば、餃子を注文。

 味の濃いパンチの効いた餃子。握りが甘いのか、箸で持つと中の具が全部出てきます。

自家製ラー油、丁度いい辛さ。

僕が注文したソース焼きそば。大量の青のりがポイントです。味は見た目よりも薄味で食べやすいです。

他にも…

・中華鍋を振る80過ぎのおばあちゃん。

・セールス電話に、キレるおばあちゃん。

・おばあちゃんが、仕上げに直接、手で形を整える絶品オムライス。

さすがマグロさんが目をつけていただけあって、文句なしの町中華でした。

本当は、もっと写真をたくさん撮りたかったのですが…
おばあちゃんの独特の雰囲気と、店主の鋭い眼光に正直ビビッてしまい、隠れながら撮影するのがやっとでした。(汗

そんな僕とは対照的に、店の雰囲気に溶け込み、バシャバシャと匠に撮影を行う、お三方。
あたり前ですけど、モノが違う。

写真を撮る度に、こちらに鋭い視線を送っていた店長。
恐らく、鍋を振っていたおばあちゃんが未亡人中華で、その息子さんだと思われます。
ハッキリ言って普通の人なら、注文以外で声なんか、かれられるワケがない。

するとトロさんが「この店はどのくらい前からやってるんですか?」
すげ~声かけた!モノが違うぜ。
そしてさらに驚いたのが、トロさんの一言から、不愛想を絵に描いたようだった店長が
堰を切ったように店の歴史や近況を話し始めたのです。
適切な例えなのかは、わかりませんが、「値段の安いAVぐらい」急な展開でした(笑)

僕は、これがプロのライターのテクニックなのか!とただただ傍観していました。

そしてトロさんマグロさん吉岡さんが、なんやかんやと世間話をしているうちに店長の口から衝撃の一言

「この店、あと一年ぐらいで閉める予定なんだよね~」

!!!

衝撃の事実を聞いた後、何となく皆、寂しい雰囲気でお会計を済ませ店を出ました。
結局、僕自身が気になることも聞けず、面白ポイントも撮影することが出来ず…
このまま、一年後この店は、調布から消えてしまうのかもしれません。

僕はそのとき、ふと、一つの考えが頭をよぎりました。

この店を最後まで追い続けることで、僕自身も何か変わることが出きるかもしれない?

また千登世に行ってみようと思います。何が変わるのかまったくわかりませんが、
何かが変わることを信じて。とりあえず。