トキ八@池袋 五目ワンタン麺

お盆という実感がまるでなかったが
山手線に難なく座れたことで
世間が“お休み”なのだと気付く

今回の町中華探検隊はマグロ隊員と私、半澤
盆の真ん中8/14(金)正午スタート
集合したのは池袋西口。

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2003年春から2011年の1月まで
池袋西口へ自転車10分圏内に住んでいた僕としては
今回の池袋探検はホームゲーム感すら漂っていたが
手玉はなし。
池袋に知っている町中華はない。思いつかない。
この街はラーメン激戦区なのだ。
ばんから、屯ちん、梅もと、無敵家、光麺
ラーメン屋の名はスラスラ諳んじられるのだけれど、果たして町中華は……

「どこも徒歩で10分以上かかるよ」とマグロ隊員。
「ですよね。駅の周りってないんですよ」と半澤。
というわけで立教大学方面へ歩いて行く。
すると立教の直近、スゴい好立地に一軒発見。

「金華飯店」
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“大小御宴会コンパ承ります”の文字はあるが
立教大生はコンパするんかな、ここで。

先回の渋谷探索と比べれば全然涼しかったこともあり
もう少し歩きますか、のムードに
要町方面へ歩いて行く。
が、要町通りという大通りではなく
完全なる住宅街。
「住宅あるところに町中華あり」
とは当たり前ながら、いつも不安になるくらいの住宅街を歩く
今回も例にもれず不安たっぷり、が
だけどこういうところにこそ、あるんです。

「揚揚」
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「名前がいいでしょー」とにわかにテンションを上げるマグロ隊員。
山手通りから1本入った路地。
これは地元民しか知らないだろう。
と思いきや、店から出てきたおじさんは店の裏に横付けした車に乗り颯爽と細い道を駆けて行った。
マグロ隊員いわく所沢ナンバーだったそう。
知っている人は知っているのだ。

さて、我々は山手通りを越え反対側の住宅街へ

「トキハ」
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これはかっこう良い。ザ・町中華なファサード。

トキハに後ろ髪引かれるも、もう一軒あるということで歩を進める。
要町通りをまたいで、椎名町方面へ。

あれ、ここもう池袋じゃなくねーか。

敬虔な読者の方からそんな声が聞こえてくるけれど、大丈夫。
池袋から1駅圏内徒歩10分圏内なんでOK。OK。

「中華 蓬來」
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目的地の前に名店感たっぷりの町中華を発見、が、お盆休み。

そして「藤常」
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こちらも盆休み。残念。
2006年頃、椎名町近辺で働いていた時期があって
実はこの辺、週2-3回通っていたなあ。が、見た記憶すらないわ。
「いつも歩いていたあの道に…」
というのは先回の渋谷「仙台や」を訪れた竜隊員と同じ感慨。
町中華の奥深さを改めて感じさせられた。

というわけで、我々はこちらに舞い戻る。
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お手本のような町中華「トキハ」。素敵。

マグロ隊員は野菜麺を
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半澤は五目ワンタン麺をいただく。
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五目ソバの名店、門前仲町「おはる」を思い出す美しい配置と優しい塩味。
そして野菜が多い。というかボリュームは文句なしの量。
白菜のサクサク感とトロトロのワンタンを同時に味わえる幸せ。

大柄の餃子も美味しかった。
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先回に続き、甲子園中継を耳にしながらの町中華。
60年以上この地に根付いているというこの店の店主が
なぜ、三重代表、津商業を応援してらしたのか、
聞けなかったのが心残り。

店内には年季の入ったオカモチが置いてあった。
出前もやっているのだ。
たとえば、何もしたくない休日の昼間、
出前であの五目ワンタン麺が食べれたらどんなに幸せだろう。

丼に輪ゴムで留められたラップを、慣れない手つきで外す
手に付いたスープを舐める
塩気が舌を刺激し、食欲をかき立てる
モワッと漂う湯気に溜め息をもらす……

そんな夢想はあっさり盆の池袋に溶け、僕は仕事に戻った。

トキハ
03-3973-1002
東京都豊島区高松2-36-1*食べログより転載
http://tabelog.com/tokyo/A1322/A132202/13073437/

文:半澤則吉

ABOUT ME
半澤則吉
半澤則吉(はんざわ・のりよし) 1983年、福島県二本松市生まれ。学習院大学卒業後、印刷会社勤務を経てフリーライターに。人・食・物・旅についてあらゆる媒体で執筆する。朝ドラを中心にドラマ記事を書く朝ドラ批評家、ドラマライターでもある。