曙一番@曙橋で中華丼を思う

中華丼が好きでよく食べてきたけど、探検隊を始めてからよくよく見ていると、
そんなに人気メニューって感じでもないんだよね。
ラーメンや炒飯のほうがはるかに食べてる人が多く、
つぎは定食とか、あるいはタンメン、
さらにはカツ丼だったりして、
定番メニューのひとつでありながら、
中華丼は中くらいの人気度だと察せられる。
頼む人も、「中華丼で手を打つか」といった風情が感じられ、
どことなく消去法で選ばれているような気がするのだ。
軽く見られている中華丼。
たいへん残念なことだ。
探検隊内でも中華丼を頼む人はめったにいない。
この日もぼく以外は定食だった。
しかし、考えても見て欲しい。
町中華において「中華」と名付けられているのは
 中華そば(五目~とかアレンジ形あり)
 中華丼
麺と飯を代表するメニューってことですよこれは。
中華丼はとろみをつけた餡と肉野菜が白飯の上を
泳ぐように覆い、その頂点にはウズラの卵が配され、
流動的でありながらもどっしり感を備えた
素晴らしい食べ物だと思うのだが。
あと、中華丼にはすごく不味いのがあって、
店の実力を計る上でカギとなるメニューだとも思っている。
この日の中華丼は、強めの味付けで最後まで食べさせるタイプでした。

ABOUT ME
北尾トロ
北尾トロ(きたお・とろ) 1958年、福岡県生まれ。法政大学卒業。裁判傍聴、古書店、狩猟など、体験をベースに執筆するライター。『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』『猟師になりたい!』シリーズなど著書多数。長野県松本市在住。