十八番@椎名町MCT

増山です。先日、竜さん、あきさんと増山の3人で椎名町アタックしてまいりました!

マグロさんはお仕事で残念ながらご参加できず、
珍しいメンバーでのMCTとなりました。

あきさんは椎名町にお詳しく、
こんなマップを作ってきてくださいました!
元とんかつ屋さんが民泊になったお店で配布しているマップだそうです。
さっそく町を散策。

ここは町中華ではなく、ラーメン屋さんでした。ここはよくお店が入れ替わるそう。

お、天狗!
てんぐではなく、てんが だそうです。

まず現れた町中華は十八番。

ビールがやたらと推されていて、夏祭り感があります。

手書きの定食メニューがありました。

続いては、アーケード下にある銀楽。
名前の渋さから今回最も気になっていたのですが、
一同惹きつけられたのはその安さ!

ここからは住宅街に入ります。
踏切沿いというそそる立地ですが、
フォント的に町中華というよりラーメン屋でした。椎名町なのに高円寺と書かれています。

そこからもうちょい歩くと、今回の大本命、
タカノが登場。
メニュー、いっさいなし!
オヤジが出前から帰ってきたところだった。白衣に赤文字で店名が入っていた。
竜さん「これはハードル高いなー」

さらに進むと 紅梅 が。
あきさんいわく、ご夫婦がよくケンカしていて、しかも鍋を振るのはオヤジさんではなくおかみさんとのこと。

こちらは、私たちが着くとちょうどのれんを出しているところで、おやじさんのお顔だけ拝見できました。

その奥には 松月 が。

中にはサラリーマンらしき男性たちの姿が見えます。

意見がきれいに分かれ、
私は最初に見た  十八番  へ行くことにしました。
決め手は、店頭の情報量の多さです。
メニューがなにも書かれていないタカノにも惹かれましたが、
手書きメニューが所狭しと並ぶ十八番に心を動かされたのでした。

自動ドアには、おかあさんの手書きではないかと思われる、ハートのマークが。町中華でハートを見たのは初めてかもしれません。

入ると、クーラーガンガンで最高!
温度計がありましたが店内は22℃でした。
町中華では、冷房が効いておらずぬるい扇風機が回っているか、
あるいは寒いくらいのクーラーがかかっているのが望ましいのではないかと思っています。

きょうは日替わりのメニューから注文しようかな、と思いボードを見ると、
栄養  B  ハムと玉子と玉ねぎの炒 550円
というメニューが。
栄養がほしかったので、迷わずこのBに決めました。

あと、壁にある腸詰の文字にも引き寄せられ、一緒に注文。
この日はとても暑かったので、ビールを注文したい衝動に駆られましたが、なんとか自分を抑えることができました。
この店のメニューがどれも素晴らしいので、ぜひご覧いただきたく、以下連投します。

店内壁面に貼られたメニューはこのように、赤マジックで書いたあとに、黒い細いペンでふちどりされています。
あくまで、下にある赤い線に従うというルールのようで、
同じ「飯」の文字にもこれだけ違いが。

まんがコーナーもぬかりなくチェック☆
ゴルゴ13、サバイバル、鬼平犯科帳などさいとう・たかを先生に寄ったラインナップが町中華として素晴らしい。
極道ステーキ、という気になるまんがもあった。大長編ドラえもんも2冊ある。
しかしこの積み方なので、下の方にあるまんがを読むのは事実上不可能に近い。

ふと、再度メニューを見ると、ソース焼というなぞのメニューが!しまった!
その上には上海焼というものもある。
こうした、品名から何ものか判断できないメニューは極力なにも聞かずに注文しようとしているのですが、しくじりました……。

店主は、渡邉譲二さん?
おかあさんは、魚屋さんがつけているようなゴム製?の大きなエプロンをつけていて、
三角巾ではなくキャップをつけている。
おかあさんはすごく優しい。
「すみませんねえ、さっきも来てくれて」と我々の調査活動がバレていたが、
あたたかく迎えてくれ、注文時や配膳時、いつも穏やかな笑顔をくれました。
12時ちょっと前の時点で、お客さんはわたしのほかに2人の男性が。

腸詰は甘くて八角かなにかの香りがする、中華タイプのソーセージだった。辛子はなぜか塩気が強い。
カリカリベーコンのように炒められていて、目の前にはスーパードライのポスターもあるし、ビールをがまんするのが大変だった。

スープは町中華らしいラーメンスープ系の味。わかめとねぎがたっぷり。
ごはんは程よく硬めで食べ応えがあります。

たまご野菜炒めはおかあさんが作ってくれたような、特に中華系ではない塩味。
たまごふんわりでウマかった。
ハムはスーパーでふだん買うものより厚めでちょこっとばらつきもあったので、もしかしたらお店でスライスしているのかもしれない。
あれ、これでいくらだっけ、と思い再度メニューを見ると550円!
椎名町、コスパがすごすぎです。
炒めものの底の方になぜか醤油が敷かれていて、
食べ終わりのほうが味が濃くなるので、ごはんは後半に比重を置いて食べ進めたほうがよさそう。
夏の町中華に冷奴が入ってるのもうれしい〜。絹ごしでした。
あきさんいわくお年寄りの多い町だそうで、どれも程よい塩気だったのはそのためかもしれない。
高菜もどっちかというと、甘めでした。

ちなみに定食は2日にいっぺんのペースで変わるとのこと。

他のお客さんが会計をしているところに耳をそばだてると、
久しぶりですねえ、ありがとうございます。
とおかみさんが言うのに続いて
「ありがとうございますまたお越しくださいませ〜」
とご主人の声が聞こえた。

お手洗いにも、おかあさんのやさしさとかわいさがあふれていました。

油流しは、渋い店名のこちらで。

あきさんによるタカノのメニュー名メモに、「肉エッグ」の文字を発見したのですが、
新高円寺のタカノにも、肉エッグというメニューがあるんです!
これはやはり系列店なのでは?というあらたなヒントが浮かび上がった、貴重な瞬間でした。

きじまさんが途中から合流されて、
長寿軒 を教えてくださいました!

きじまさんは、タカノを愛しておられるそうです!


椎名町MCT、第二回もぜひやりましょう!!
ABOUT ME
増山かおり
増山かおり(ますやま・かおり) 1984年、青森県七戸町生まれ。早稲田大学卒業後、百貨店勤務を経てライターに。食、街、サブカルチャーなどについて執筆。著書に『東京のちいさなアンティークさんぽ レトロ雑貨と喫茶店』(エクスナレッジ)など。