恵華@稲荷町 冷やし中華

上野に引っ越してきて1年になるのだけれど、まだまだ行っていない町中華が多い。

もう一度近所の町中華を見なおしてみようと、出かけた。

恵華
そうだ、あそこに町中華があるぞ。
何度も前を通り、いつか来なくちゃと思いながらも、
今回が初訪問。

恵華 東京都台東区松が谷2-20-2

この店、北尾トロと稲荷町駅の町中華をめぐったときにも漏れていた店だ。
そんな、メインの通りではなく、裏通りに店はあるからだ。

時刻は13時20分。店内はカウンターと4人がけのテーブ席があった。
カウンターの端っこには常連らしき老紳士がビールを飲んでいる。
テーブル席には男性2人組。カウンターに座ろうとしたら、
女将さんが、こちらへどうぞ、と水の入ったコップをテーブル席においてくれたのでそちらに座る。

家を出るときは炒飯でも食べようかと思っていたけれど、歩いているうちに汗ばみ、
つい、「冷やし中華」に目が行く。

メニュー@恵華

メニューをよく見ず、「冷やし中華」をコール。

ご主人はプロ野球ファンなのだろう。かなり古いジャイアンツの優勝写真などが飾ってあった。

厨房では、中華鍋がふられている音が聞こえる。カレーのいい香り。カレー炒飯だろうか。

テーブル席の客にカレー炒飯が提供され、しばらくして、冷やし中華到着。

冷やし中華@恵華 700円

あー。これはかなりできるかんじ。繊細な作りだ。キュウリの刻み方ひとつにも
かなりの職人技を感じる。

味もいい。ズルズルと麺をすすっていると、ビールの老紳士が
「ろーめん」と注文しているではないか。
えっ、ローメン?

テーブルの横のメニューを見た。

メニュー@恵華

たしかに、「ロー麺 550円」とある。
長野県の伊那市周辺で出されているご当地グルメの「ローメン」か。
気になって仕方がない。

と、女将さんが「こぼれそう」と言いながら提供しているのは、
想像とはまったく違うもの。
野菜あんかけラーメンって感じだろうか。めちゃくちゃ旨そう。

会計の時に、女将さんにロー麺について聞いてみると、
「あれは、野菜炒めが上にのっているんですよ。
タンメンだと塩味で、煮こむのですが、こちらは醤油味で、
炒めた野菜がのっていて…、正式にはシャンサイローメンというんです」
とのこと。
なんだか、本格的だ。
シャンサイは炒菜だろうか。

今度はそれを食べに来ますよ!
そう言って店をあとにした。

これだから町中華はやめられない。

■恵華
東京都台東区松が谷2-20-2

ABOUT ME
下関マグロ
下関マグロ(しものせき・まぐろ) 1958年、山口県下関市生まれ。桃山学院大学卒業後、出版社勤務を経てフリーに。北尾トロ、竜超と共著で『町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう』(角川文庫)。CSテレ朝チャンネル『ぶらぶら町中華』にトロと出演中。