御茶ノ水駅で中華料理屋というとレモンという画材屋の並びにある店ぐらいしか知らなかった。
今回、行ってみたら、見当たらないので、店を閉めていたのかもしれない。
ちなみにその通りは茗渓通りというそうだ。初めて知ったよ。
昔、ちょっと高級な食堂に行くと、フロアの女性が着用していた、制服、あれはなんというのだろうか。
そうそう、あれこそ、メイド服だと僕は思っていた。
メイド喫茶とかできる前で、デパートの食堂とか、旧国鉄の食堂車なんかの女性が着てたメイド服。
その中華料理屋にはたしか、そんな格好の女性がいて、ちょっと高級な店だった。
だんだん思い出してきた。店の名前は中国飯店だったか。
誰だったか忘れたが、あるときこの店にいっしょに行った男性が、
「東京で最初に食べた外食がここでした」と言った。
大学入学の手続きで、父親とやってきて、
帰りにこの中華料理屋で食事をしたそうだ。
あー、たしかに、そんな店だ。知らないと、絶対ここに来てしまう、というような店だった。
しかし、御茶ノ水はなかなかの中華密集地帯だと思っていたが、探してみるとあまりない。
数少ない町中華の中で、異彩を放っているのがこちらのお店。
角にあって、木造の看板建築。かなり歴史がありそうだ。
実は最初に見つけたのが日曜日、この店の定休日だったので、
暖簾が出ているのを初めて見た。
ひらがなで「やまだ」とある。手書きだ。
あまりにもそっけない、自家製の暖簾は味があっていいね。
町中華暖簾大賞があるとしたら、真っ先にここを候補に挙げたい。
でも、これで十分。なんだったら、店の名前なんてなくていい。
もともと、町中華は誰も名前なんて気にしていないのだ。
混んでいる時間を避けようと、2時前にきたのだが、
なんと超満員。あとからもお客さんがきている。
入り口で食券を買うシステムなのだが、
何を注文するか考えてなかったのでもう、アワアワして、
「A定食」
と、とりあえず、さっきサンプルケースにあったメニューを言ってみた。
すると、代金と引き換えにこんなプラスチックの食券をくれる。
ちなみに、A定食は「豚肉、玉子、ニラ炒め」 だ。
冷静になって、店内に張られたメニューに目をやれば、
半チャーハンのセットメニューが豊富。
なるほど、客の多くが炒飯と麺類のセットを食べているわけだ。
しかし、この黄色い食券というのは卵炒めだから黄色いのか。
他にはどんな色があるのか、気になる。
ネットでは「やまだ」で掲載されているところが多いけれど、正式には山田屋なのだね。
営業時間なんかもきっちり書かれていていいぞ。
あっという間にやってきたメニューがこれ。
ご飯の量がけっこう多い。そういえば、あとから来た女性のお客さんが、
「野菜炒め、少な目で」と注文していた。店の女性が「ああ、半ライスね」と答えていた。
おかずもおかなり多いよこれ。
うっひょー、食えるかなぁ。って、意外と美味しくいただけた。
創業七十年だそうだ。「自慢の餃子」かぁ。
隊員と2人くらいできたいな。
店頭にはTokyoWalkerの記事コピーが貼られていた。
取材には好意的なのかも。
■山田屋
営業時間
11:30~15:00
17:00~20:45
定休日:日曜日