珍々軒@上野の外席

上野をひとりでぶらぶら。
寒いなあ。こんな日はラーメンでも…。
そうだ、珍々軒にいってみよう。
「珍」と「満」「萬」は、この字がつく店めぐりに意欲を燃やす増山かおり隊員の
持ち場だけど、ちんまん考察は抜きで、いや本当に冷え込むんだわ。
ここは過去2度ほど行こうとして満員のため
入れなかった店だ。
オープンというか、ドアがなく外席中心で、
今日はたまたま空いていたが、
団体客でいっぱいのことが多い。
中国の観光客とかね。
ぼくらが海外で和食を食べる感覚かなあ。
日式中華を楽しんでいるのをよく見る。
でも観光客相手の商売ではなく、
ちゃんとラーメン好き、中華好きが食べにくる。
ラーメンは普通の味。外で食べるのでアツアツがありがたい。
500円も手ごろ。
スープとか、屋台風味って感じがして昔風だ。
東京の夜泣き蕎麦。ぼくが学生のころまでは、
ちょっとした駅ならガード下あたりに屋台があったものだ。
それよりは洗練されているけれど、外で食べているせいか
よく食べた阿佐ヶ谷の屋台を思い出してしまう。
四ツ谷の「こうや」なんかがそうだけど、
昔は屋台で商売していた町中華もある。
ここもそうじゃないかと思う。
ラーメンを食べ終わり、さっと席を立つ。
こういう店に長居は禁物だ。
さてと、湯島辺りを冷やかしてから帰ろうか…って
まだ午前中だよ!

ABOUT ME
北尾トロ
北尾トロ(きたお・とろ) 1958年、福岡県生まれ。法政大学卒業。裁判傍聴、古書店、狩猟など、体験をベースに執筆するライター。『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』『猟師になりたい!』シリーズなど著書多数。長野県松本市在住。