堀切菖蒲園駅エリア大試合

半澤隊員が「大試合をやりましょうよ」と言ったのは、今年の夏だったか。
大試合、いったいどういうことかと聞けば、
「多くの隊員でたとえば、堀切菖蒲園のような中密地帯を一気に攻めるんですよ」
と言う。ほっほー、それはおもしろそうだ。

しかし、なかなか日程が決まらない。
隊員が集まれる日が決まらず、12月にずれこみ、
15日に決行となった。

さて、当日の午前中。
北尾トロより、30分遅れるとのLINE。
集合時間が12時から12時半となる。

さらに半澤隊員より、さらに5分遅れるとのLINE。
集合時間は12時35分となる。
なんたかなぁ、と、上野より京成本線に乗り込んだ僕。
と、日暮里駅で僕がいる車両に半澤隊員が乗り込んできた。
えっ、じゃあ僕も5分遅れか。びっくりぽんや。

という訳で、12時35分堀切菖蒲園駅到着。
集合したのは隊員6名。

トロ隊長、増山、半澤、竜といった面々。
今回はOLのasukaさんが初参戦だ。

まずは、前回、訪問した「三河屋」さんからスタート。

昭和5年創業のお店。歴史の重みがあるよね。
ってことで、昨年、9/19に僕が食べたのはこちら。エビチリの定食に半ラーメン。

こちらは北尾トロが食べたチャーハンに餃子。

今回は、三河屋さん以外にうかがう予定。

まずは「タカノ」。カタカナ3文字のタカノさんはチェーンかのれんわけかわからないけれど、都内にいくつかある。去年は真新しいノレンだった。

少し、くたっとしたかな、ノレン。

来集軒さん、歴史を感じるお店だ。

去年の9/9はこんなかんじ。道路の反対側から撮影。

この日はお休みだった、「中華パーラー光陽楼」。

去年、やっているときの画像はこちら。

ランチのセットメニューなどがあり、近隣のサラリーマンの方でにぎわっていた。

ちょっと変わった店名の大八元さん。あれ、テントが新しくなっているぞ。

去年はこんなかんじだった。のれんは同じだけどね。

北京さんは、前回、北尾トロと来たときは閉まっていた。

今回はしっかり営業中。実力派なかんじの店構え。

長門さんはセットメニューが充実。

竹葉軒が、まさかの閉店。北尾トロもびっくりぽんやぁ。
けっこう個性的な店だったのだが、残念。
ここのオリエンタルライスはきになっていたのだ。
ちなみに前回、北尾トロとやってきた時はこんなお店だった。
改めて、昨年の写真を見ると、
陳健一氏と店主が撮影した写真が飾ってあったり、
「堀切ラーメン」などの手書きのメニューが貼られていた。
町中華はどんどん消滅していくね。
その、はす向かいにあるのが美山亭。ここのオムライスはよさげ。
メディアでもよく取り上げられている哈爾濱餃子。食べログの点数もここがいちばん高い。

さて、ここで各隊員が行きたい店を申告。2店舗いくというトロ隊長、増山隊員、半澤隊のおかげで網羅することができそうだ。

各隊員のレポートをごらんいただこう。

トロ隊長 「タカノ」

竜隊員「大八元」

半澤隊員 「長門」 「哈爾寶餃子」

増山隊員「美山亭」

僕は、もう一軒の竹葉軒を目指す。実は堀切菖蒲園近くにもう一軒、竹葉軒があるのだ。

堀切菖蒲園方向へ。

ありましたよ、竹葉軒。

閉まっているかと思いきや、女将さんが、出てきて、やってますよ、とのこと。
店内に入ると、先客1名。近所で道路工事をやっていたのが、その作業員の方のようだ。

「ひとつしかないんですけど、定食がね」と女将。
「あ、いいですよ」と僕。
「きょうは、カレーと春巻きなんですけど」と女将。
「はい、いいですよ」と僕。

テレビは、テレビ東京の海外ドラマ。
先客の作業員がお会計をしている。
「すいません、すいません、ありがとうございます。。。。風邪ひかないようにね」
と女将が言う。ああ、以前にもこういう応対を聞いた気がする。

しばらくして、女将が申し訳なさそうに
「春巻きがないんで、鯖の塩焼きでもいいですか」とのこと。
「ああ、なんでもいいですよ」と僕。

出てきたのが、こちら。

向こうの、竹葉軒、閉店してたんですけど、と話しかけると、
「あそこは、うちの一番弟子がやってたんですよ」と女将。さらに
「独立するなら、うちの屋号を使ってもいいよ、って、死んだ主人が言って、開業したんですけどね。。。知らないうちに辞めちゃって」
そうだったんですねぇ。こちらは長いんですか?
「ここは昭和47年に始めたんですよ、主人がね。その主人も4年前に、亡くなってね。煙草をいっぱい吸っててね、肺がんだったんですよ。お客さんも煙草、気を付けてくださいね」
そうだったのか。ご主人、亡くなられてたんだ。これまで何度かきたけれど、ずっと閉まっていたのはそのせいだったんだ。

「一か月前から、私ができる範囲で店を開けるようになったんですよ、開けていれば、しゃべりにくる人もいますしね。ただ、以前のように中華料理は無理なので、自分が作れるものを出しているんですよ。お昼は5食くらいかしらね、用意しているのは」

そんな話を聞きながら食べた、カレーは、懐かしい昭和のカレーだ。肉はポーク。大きな固まりがひとつ。特徴的なのはジャガイモと里芋が両方入っているところ。あとはシメジなど。

食べ終えたら、コーヒーが出た。素敵なカップだ。ちなみに中身はインスタントコーヒー。

じんわり、くる、お店だった。
定食は700円だった。

「すいません、すいません、ありがとうございます。。。。風邪ひかないようにね」
さっきの作業員と同じように送り出された。

■竹葉軒
東京都葛飾区堀切2-29-2
お昼と夜に開けているが不定期。
お昼は5食程度。日替わりの定食のみ。

今回のマップはこちら!

ABOUT ME
下関マグロ
下関マグロ(しものせき・まぐろ) 1958年、山口県下関市生まれ。桃山学院大学卒業後、出版社勤務を経てフリーに。北尾トロ、竜超と共著で『町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう』(角川文庫)。CSテレ朝チャンネル『ぶらぶら町中華』にトロと出演中。