板橋区の町中華といえば、刈部山本さんが、しっとり系のチャーハンをメディアで紹介したことで、すっかりチャーハンが有名になりました。しかし、なかなか板橋区に行く機会もなかったわけですが、今回、わけあって、板橋アタックでございます。
池袋から東武東上線に乗るざんす。
実は、以前東新宿に住んでいたことがあり、その頃、妻が池袋の会社で働いていたので、毎朝、てくてくと明治通りを北上していたわけですよ、妻の出勤についていったわけですが、今考えてもけっこうな距離を歩いて出勤していたんですね。で、出勤する妻を見送ったあと池袋あたりを散歩することがけっこうありました。東武東上線でいえば大山あたりまで散歩するなんてこともしばしばありました。なので、東武東上線、よく知っています。
ただ大山より先はあまり行ったことがないわけですよ。で、今回降りたのが、こちらの駅。
ホームから一戸建ての一般住宅が見えます。
電車で前の席に座っておられた高齢の御婦人のひとりが駅につく前に「あ、ナカイタね」とおっしゃった。中板橋はナカイタというんだなと思いながら、駅南口へ。
で、踏切を渡った商店街が「なかいた」と書かれていてびっくり。
その「なかいた」と書かれた商店街を進むわけです。
途中、石神井川方向へ曲がる道があって、そこをまっすぐ進み、川の手前にお店があるはず。
しかし、ないわけですよ。
石神井川の桜はめちゃくちゃきれい。
曇ってたけど、桜を見て、思わず「ブラボー!」と叫びたくなりました。叫ばないけどね。
地図ではたしか、このあたり。
川のあたりを行ったり来たりしていると、あ、あれじゃないですか。
左が石神井川ですね。なぜさっき気がつかなかったかと言えば、のれんが出てなかったんですよ。近づいてみましょう。
あのですね、のれんが出ていないと、一般の住宅かと思いましたよ。で、表に張り紙があって、そこには「営業時間13:30~20:30」と手書きされております。食べログには11時30分開店とありましたが、変更になったんでしょうか。とにかく今が13時30分ですよ。入ってみましょう。
当たり前ですが、この日最初のお客さんですよ。カウンターだけのお店、奥に狭い小上がりがあるようです。カウンターの真ん中あたりに着席すると、すぐ僕のあとから若い男性が入店。彼はカウンター奥の席へ座り、女将さんらしき方に静岡が実家なんですが、と、お茶のお土産を渡していました。なるほど、最近僕は客を見ると、その店の雰囲気がわかるというのが持論なのですが、なんだか、そんなあったかいお店なんですね。と、メニューを見ながら聞き耳を立ててました。
実はですね、来る前から決めていました。「もやしそば」と。
町中華では「もやしそば」はけっこう誤解されているメニューなんですね。たとえば、このメニューでもタンメン700円で、もやしそばも700円なんですね。なんで野菜いっぱいのタンメンが700円でもやしだけのそばが同じ700円なのかと勘違いしている人が多いわけですよ。あのね、東京のもやしそばって、あんかけでお肉や野菜たっぷりなんっすよ。
と、さきほどの静岡茶のお兄さんが、「みそラーメンと半チャーハン」とコール。おお、そうきましたか。あ、そーだ、半チャーハンね。忘れてました。しかし、半チャーハンの半がどのくらいの半だかわからない。多すぎたらやだな。そこで、「もやしそばと半チャーハン、あのもやしそばは麺少なめで」とお願いしました。なんかいいオーダーした気になったぞ。
と、その直後にやってきた静岡茶と同じくらいの男性が入り口に近い席に座るなり「ラーメンと半チャーハン」をコール。おお、その手もあったな。いや、でもいいんだ。
その後もお客さんが続々。女将さんはひとりで料理を作っておられます。最初の3人の麺が提供されます。
きましたぜ、もやしそば。
いやぁ、美しいでしょ。これこれ。見た目だけで、もうおいしいっていうのがわかりますね。実際、かなりのうまさであります。スープがやさしい。時間が経過するとだんだん餡がほどけて、スープがうまうま。
と、やってきました半チャーハン。茶碗に入ってますよ。
おっと、こちらのチャーハンはかなり攻めてます。やさしいもやしそばのスープに比べると、かなり濃い目の味です。これはおいしい。写真を撮り忘れましたが、ちょっとついてきた大根ときゅうりのぬか漬けもグッドであります。
いやぁ、ごちそうさまでした。お会計は1000円。
ホワイトボードには、おつまみメニューもけっこうあって、飲み中華でもあるような感じでした。また、くるよ。