亀戸の『喜楽』さんでナポリタンをいただく

『喜楽』さんのナポリタンを食べようと、亀戸駅行きのバスに乗る。
もともとここでナポリタンを食べるつもりだったけれど、オムライス、サーテー麺、餃子などを食べてしまった。

サービスセットのメンチカツライスも気になるけれど、
やはりナポリタン。
女性の先客が1名。
というか、ほぼ同時に入店。
メンチカツライスを注文しているようだ。
見ていると、最初からメンチカツをつくっている。
作り置きをしているわけじゃないんだ。
ミンチをこね、パン粉をつけて、揚げている。
ひと段落して、「なににしましょう」と聞かれたので、
ナポリタンをお願いする。
タバスコとフォークが出てきた。 
ネットで、別の人が中華麺だと言っていたナポリタン。
店主に訊くと、スパゲティの麺だそうだ。
注文を受けて、麺を茹で始めた。
中華鍋であおっている。
ジュージューと炒めている。
上から、パセリのみじん切りがかけられている。
ナポリタンも、どこでも食べたことがない独特のもの。
具材はマッシュルーム、玉ねぎ、それに豚肉。
ケチャップ味ではあるけれど、やさしいかんじだ。
食べながら、
「そこに、『中華一番』というのがあったようですが、今はもうないんですね」
「ああ、あそこのご主人、私と同じ年なんだけれど、癌でなくなっちゃったんですよ。3年前かな」
それで、ふと
「こういう中華屋は30年後には絶滅するというのが私の考えなんですよ」
とのこと。理由は色々あるけれど、ひとつは世代交代がうまくいかないからだそうだ。
ちなみにこちらの『喜楽』さんは、お父様が昭和32年に創業。
そのあとを今のご主人が継いだそうだけれど、
子供は娘さん2人で跡を継がないんだそうだ。
ふと、懐かしそうに昔の話をしてくれた。
「そこにね、お風呂屋さんがあって、昔は工員さんなんかがいっぱい住んでいてね、
100円あれば、お風呂に入ってラーメンが食えるって時代だったですよ」
とのことだ。
名刺を渡し、『散歩の達人』など見せるも、
取材は断っているとにべもない。
■喜楽
〒136-0071 東京都江東区亀戸3丁目44−16
AM10:00~PM10:00 昼休憩なし
定休日:月曜日
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この記事を書いた人

下関マグロ(しものせき・まぐろ)
1958年山口県出身。出版社、広告代理店を経てフリーライターに。フェチ、散歩といった分野の原稿を書いている。主な著書に『東京アンダーグラウンドパーティ』(二見書房)、『歩考力』(ナショナル出版)、『町中華とはなんだ』(共著/リットーミュージック)などがある。また、WEBではメシ通にて、『美人ママさんハシゴ酒』を連載中。本名の増田剛己では、All Aboutの散歩ガイド。

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