取材の帰り、良い店を見つけた。中村橋の『大むら』
<おそば、丼物、中華、焼肉>と何でもありの店である。
のれんを見ると生蕎麦であるところからして、
メインは蕎麦と判断できる。
蕎麦屋の進化形なのか。
この種の店は残り少なく、出会ったときに入らないと後悔する。
取材スタッフと別れ店内に入った。
ショーケースはごった煮状態 店内はいたって普通
じっくりと品書きに目を通す。
中華の部は麺類。ラーメン450円、餃子300円は安い。あと、チャシューメン。
そば・うどんの部は種類が多く、店の土台を担う。
ご飯物の部には天丼、カツ丼もあればカレー、炒飯、チキンライス、オムライスまで。
洋食もこなすのだ。
料理の部で焼肉が出てくる。こりゃ豚肉だな。
他に定食が数種類あった。
和洋中となんでもありの形態で、言い方を変えると中途半端な店なのだが、
昔はこういうのがあちこちあった気がする。
なぜ減ったかを考えると、中途半端(味においても)さがアダとなったところもあるだろうが、
この形態だと儲からないんじゃなかろうか。
ジャンルをまたいでのメニュー構成は、食材も多くなる。
当然、無駄をなくす便利なメニューとしてタンメンなどもあるし、
丼・ライス・カレーのカツトリオも用意した。
でも効率は悪いだろう。
ぼくの考えでは、こうしたバラエティ豊かな”ミックス型”の構成は、
出前対策としてずば抜けた効果を発揮した時代があったように思う。
大勢で出前を頼むとき、便利な店なのだ。
逆に蕎麦屋好きは他店に流れがちになる。
中華好きもそうだろう。残るのはなんかいろいろあって選ぶのが楽しい人や
とりあえずここにいけば食べたいメニューがあるという消極的動機の人となりがちだ。
やがて出前が下火になり、専門店化が進んでくると、”ミックス店”が激減したのは
当然の成り行きかもしれない。
では、残った店は何を武器としたのか。なぜ残れたのか。
これは研究の余地があるな。
肉野菜定食をオーダー。700円
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